弁護士に頼むと訴訟になってしまうのでしょうか?

結論:なることも、ならないこともありますが、個人的にはならない方が多いように思われます。

 

各種映像メディアや書籍等の影響なのか、弁護士=訴訟、裁判というイメージをお持ちの方が少なくないと感じています。

確かに、交渉等が行き詰った時の最終手段として訴訟提起することは少なくありませんし、いざとなったら訴訟提起するということが弁護士の交渉力の大きな部分を占めています。

とはいえ、すべてが訴訟になるわけではありません。

交通事故でいうと、私の経験では訴訟になるのは全体の2割前後といったところです。

大半は、訴訟前の示談交渉で解決しています。

 

訴訟提起するとなると、訴状の作成のほか、証拠書類の収集も行う必要があり、事件の内容にもよりますが、相当な時間と労力を要します。

依頼者(当事者)の方に対しても、最終的には当事者尋問への出廷をお願いすることになります。

このように、弁護士・依頼者とも負担が大きいことから、ある程度のところで妥協して示談解決することが多いと感じています。

同じことは相手方にも当てはまり、訴訟になると解決まで長期化するほか、自分たちの弁護士への費用を余計に支払わなければならなくなります。

 

結局のところ、依頼者の意向、相手方の対応、当該事件の具体的事情等によって、訴訟になるか・ならないかが決まるため、どちらともいえないと答えるしかないところです。

 

弁護士 北野 岳志

2023年03月13日|その他:その他